Adobe MAX Japan 2009 が終了しました。
あいにくの天気の中、ご参加いただきありがとうございました。
プレゼンテーションデータについては、事務局などに確認後、可能であれば fla ファイル含む全データを公開できればと思っていますので、もう少々お待ちください。
[2009/02/06 追記]
プレゼンテーションデータを公開しました。
以下、個人的な感想とか。
今回の内容は過去最高に苦戦しました・・・。
MAX の客層的にも普段勉強会などに来ないビジネス層の人も多いということで、
基本的な使い方の場合
ビジネス層の人、既存ユーザーを放置。
かつ 3 つの制作スタイルを扱うのであれば、実質 20 分× 3 の細切れに。
高度な使い方の場合
ビジネス層の人、初心者ユーザーを放置。
かつ 3 つの制作スタイルを扱うのであれば、実質 20 分× 3 の細切れに。
テクニカルの概念的な話
ビジネス層の人、OOP が分からないユーザーを放置。
ということで、20% にリーチするか?80% にリーチするか?で、内容が大分変わってくることになります。テクニカルな話題は上記を見る限りでも確実に 20% リーチの方向になりますし、それこそ勉強会やワークショップなどで今まで何回も扱っていて、20 人規模のワークショップでも基本的な使い方を教えるだけで最低 3 時間が必要なのは見えていたので、今回は 80% にリーチするためにもコンセプト的な話題を扱うことにしました。
実際の内容的には
「Progression とは何か?」
ここでまったく何も知らないビジネス層の人とかをフォローして、
「現在の成果」
かつ、上記の人に状況説明をすることでテンションを上げてもらって、
「Progression の必要な理由」
そもそもどうしてこういう仕組みが必要なのか?を技術的ではない政治的な側面で説明して、
「目指す未来」
その政治的な側面に対して、実際どうアクションしていく予定なのか?を説明する。
という順番でお話ししました。
普段あまり話すことがない内容でしたので、既存ユーザーの方にも楽しんでもらえるかと思っていたのですが、どうなんでしょう?個人的には「目指す未来」で色々とネタを仕込みすぎてしまって、一番重要でかつ一番言いたかった「Progression の必要な理由」の部分が薄まってしまった気がするところが失敗ですね・・・。
ということで、「Progression の必要な理由」について少し補足しておこうかなと思います。
大枠はセッションでも話した「基本的なユーザビリティーを疎かにしていると、すでに FLASH に好意的な印象を抱いている層以外へのリーチ拡大はないよね」という点です。9 年も昔からヤコブ・ニールセンが Flash: 99% Bad で散々語っていますが、じゃあ事態は好転したのか?というとあまり変わっていなのではと思います。
※この辺りを強調した展開にすればインパクトは出たかもしれませんが、Progression セッションではなくなるので省略しました。
これは FLASH 自体がより高速化し、3D などの新しい表現が可能になったりと技術的なフィールド拡大はしても、FLASH のネガティブイメージを払拭するような試みが積極的に行われてないからだと思います。セッション内でも説明した「理想の実装」と「実益の実装」もそうですが、積極的にユーザビリティーの高いコンテンツを増やそうとするのであれば、「これを使うとユーザビリティが上がるよ」という提案ではダメで、制作者に直接メリットのある提案をした上で「それを使うとこっそりユーザビリティー上がるよ」にしないと普及しません。ここでいう普及は「大多数のコンテンツが対応している」という状態を指しているので「一部のリテラシーの高い層が採用」だけではダメということです。
ただし、全てを Adobe 任せにして(例え、フィードバッグをしたとしても)トップダウンな提案だけに対応していては好転は難しいとも思います。僕自身も Progression を開発する中で分かった部分でもあるのですが、現実問題としてプラットフォームを拡大・維持していくというのは中々大変です。
※たぶん、開発前より Adobe に優しくなったと思いますw
ソフトウェアの世界は Windows の Microsoft 然り、PlayStation の Sony 然り、サードパーティーを如何に育てているかにかかっていると言っても過言ではありません。現在の FLASH 界でのサードパーティーとしては、オープンソースその他のコミュニティーが相当していると思います。
※任天堂というイレギュラーはありますが・・・。
しかし、米国であればそれこそ Papervision3D のような開発系コミュニティーも数多くありますが、国内では現在のところ存在していません。また、Adobe Japan もがんばっていると思いますが、開発部隊を持っていないので、あくまでマーケティングサイドの意見になってしまいます。そのため、現在のところ開発レベルで高い発言力を行使できるコミュニティーは国内には存在していないと思います。この点については、まだまだ Progression も役者不足です。
また、プラットフォームホルダーとサードパーティーではそれぞれ役割があるので、現状の Adobe を非難するのもちょっと可哀そうです。今回の基調講演でも「クラウドコンピューティング、ソーシャルコンピューティング、マルチデバイス」という 3 つのキーワードがありました。クラウドコンピューティング、ソーシャルコンピューティングについては正直どうでもいいと思っているので無視するとして、最後のマルチデバイスというのがポイントです。この分野での市場拡大というのは Adobe でしか出来ないことです。しかし、フレームワーク、ライブラリ、技術情報共有、その他のような、現状に対してのボトムアップはコミュニティーでも可能なことですので、ここに Adobe のリソースを割くのは効率的ではありません。
※もちろん、コミュニティーサポートや、つまらないバグ修正はすぐにでもやって欲しいですが!
何を言いたいのかよく分からなくなってきましたが、「そろそろ上だけじゃなくて、キチンと足元見て歩かないと危ないんじゃない?」ということです。
偉そうなことを言いつつも、Progression 自体まだまだ精進しないといけないので、自戒の意味も込めて・・・。
お疲れさまでした!
セッションをみれていなかったのですが、この記事を拝見すると広い視点で考えていらっしゃる印象を受けて、これからがとても楽しみになりました。
個人的には、Adobe(メーカー)、コンテンツ制作者と制作者をサポートする人(Progressionですね)の三者が幸せになれる関係を作れるか?というところには大変興味があり、ぜひともうまく行ってほしいと願っております。
ってセッション参加しなかったのにすみませんが、密かに応援しています。
> mmlemon さん
コメントありがとうございます。
Progression 自体が何なのか?という理解がある上で話さないと、あまり意味のない内容になりそうなので今まで特に表だって言っていませんでしたが、今回せっかくなので発表としてまとめてみました。
発表した危機意識自体は Progression 開発のかなり以前から持っていたのですが、丸々 2 年かけてようやくそこそこ説得力のある発言になったかなという印象です。
まだまだ前例のないケースのようで、行き当たりばったりで進んで行くことになると思いますが、今後ともよろしくお願い致します!
[...] 男:taka_niumさんが公式ブログ内にMAXのレポートを書かれているので、それも見てみるといいよ! [...]
[...] blog.progression.jp» ブログアーカイブ » [イベント] Adobe MAX の補足的な… [...]
MAXには参加してませんが、感想読ませてもらいました。
あらためてniumさんは見てる方向が、広いなと感動。
Progressionの目指すところは、どれだけ高いところにあるんだと
驚かされます。
今後も、活躍期待してます!!
> t-matsuda さん
コメントありがとうございます。
最初は自分だけでも便利になればいいと始めたプロジェクトでしたが、気がついたら予想外の展開になってきましたね・・・。
これからもきっと予想外の方向に進むと思いますが、よろしくお願いします!
> 「そろそろ上だけじゃなくて、キチンと足元見て歩かないと危ないんじゃない?」
すごい染みました。
いろいろ周囲に言いたいことあるけど、要約するとこの一言なんですかね。
> naggg さん
コメントありがとうございます。
危ないという意識がある上で、どこが危ないんだろう?と逆説的に導き出したのがその他のポイントな気がするので、要約というよりも出発点という感じな気もしました。
こういう「みんなでやらなきゃ意味がない」というのは、なかなか難しいですね。
そこは Adobe がんばれよの領分でもあるんですがw
[...] [関連エントリー] ・[イベント] Adobe MAX の補足的なものとか [...]